JBL JRX225: Difference between revisions

From daw.wiki
Jump to navigation Jump to search
Created page with "<languages /> <translate> '''JBL JRX225'''(ジェイビーエル JRX225)は、JBL Professionalが展開するJRX200 Seriesのデュアル15インチ2ウェイ・パッシブPAスピーカーである。 2基の15インチ低域ドライバーと1インチ・スロートのコンプレッションドライバーを組み合わせた2ウェイ構成を採用し、ライブ音楽、音源再生、PAシステムなどで使用される。<ref name="JBLProduct">[https:/..."
 
Marked this version for translation
 
Line 2: Line 2:


<translate>
<translate>
<!--T:1-->
'''JBL JRX225'''(ジェイビーエル JRX225)は、JBL Professionalが展開するJRX200 Seriesのデュアル15インチ2ウェイ・パッシブPAスピーカーである。
'''JBL JRX225'''(ジェイビーエル JRX225)は、JBL Professionalが展開するJRX200 Seriesのデュアル15インチ2ウェイ・パッシブPAスピーカーである。


<!--T:2-->
2基の15インチ低域ドライバーと1インチ・スロートのコンプレッションドライバーを組み合わせた2ウェイ構成を採用し、ライブ音楽、音源再生、PAシステムなどで使用される。<ref name="JBLProduct">[https://jblpro.com/ja/products/jrx225 JBL Professional, ''JRX225'']</ref>
2基の15インチ低域ドライバーと1インチ・スロートのコンプレッションドライバーを組み合わせた2ウェイ構成を採用し、ライブ音楽、音源再生、PAシステムなどで使用される。<ref name="JBLProduct">[https://jblpro.com/ja/products/jrx225 JBL Professional, ''JRX225'']</ref>


<!--T:3-->
公称インピーダンスは4 Ω、連続許容入力は500 W、Peakは2000 W、感度は100 dB SPL(1 W / 1 m)、最大音圧レベルは133 dB SPLである。<ref name="JBLProduct" />
公称インピーダンスは4 Ω、連続許容入力は500 W、Peakは2000 W、感度は100 dB SPL(1 W / 1 m)、最大音圧レベルは133 dB SPLである。<ref name="JBLProduct" />


== 概要 ==
== 概要 == <!--T:4-->


<!--T:5-->
JRX225は、JBL ProfessionalのJRX200 Seriesに属するデュアル15インチ構成のパッシブPAスピーカーである。
JRX225は、JBL ProfessionalのJRX200 Seriesに属するデュアル15インチ構成のパッシブPAスピーカーである。


<!--T:6-->
JRX200 Seriesには、
JRX200 Seriesには、


<!--T:7-->
* [[JBL JRX212]]
* [[JBL JRX212]]
* [[JBL JRX215]]
* [[JBL JRX215]]
Line 19: Line 25:
* [[JBL JRX218S]]
* [[JBL JRX218S]]


<!--T:8-->
が用意される。<ref name="JRXSeries">[https://jblpro.com/ja/product_families/jrx200-series JBL Professional, ''JRX200 SERIES'']</ref>
が用意される。<ref name="JRXSeries">[https://jblpro.com/ja/product_families/jrx200-series JBL Professional, ''JRX200 SERIES'']</ref>


<!--T:9-->
JBLはJRX225を、ライブ音楽パフォーマンスおよび音楽再生用途向けのポータブル・デュアル15インチ2ウェイスピーカーとして位置付けている。<ref name="JBLSpec">[https://jblpro.com/en-US/site_elements/jrx225-spec-sheet JBL Professional, ''JRX225 Specification Sheet'']</ref>
JBLはJRX225を、ライブ音楽パフォーマンスおよび音楽再生用途向けのポータブル・デュアル15インチ2ウェイスピーカーとして位置付けている。<ref name="JBLSpec">[https://jblpro.com/en-US/site_elements/jrx225-spec-sheet JBL Professional, ''JRX225 Specification Sheet'']</ref>


<!--T:10-->
デュアル15インチ構成により、サブウーファーを追加せずに低域の出力と再生帯域を拡張したい用途にも適する。
デュアル15インチ構成により、サブウーファーを追加せずに低域の出力と再生帯域を拡張したい用途にも適する。


== システム構成 ==
== システム構成 == <!--T:11-->


<!--T:12-->
JRX225は2ウェイ構成を採用する。
JRX225は2ウェイ構成を採用する。


<!--T:13-->
低域には2基の15インチJBL M115-8Aドライバーを使用し、高域にはJBL 2414H-Cコンプレッションドライバーを搭載する。<ref name="JBLSpec" />
低域には2基の15インチJBL M115-8Aドライバーを使用し、高域にはJBL 2414H-Cコンプレッションドライバーを搭載する。<ref name="JBLSpec" />


<!--T:14-->
概念的には、
概念的には、


<!--T:15-->
<pre>
<pre>
Input
Input
Line 41: Line 54:
</pre>
</pre>


<!--T:16-->
という構成となる。
という構成となる。


<!--T:17-->
内部クロスオーバー周波数は2.2 kHzである。<ref name="JBLProduct" />
内部クロスオーバー周波数は2.2 kHzである。<ref name="JBLProduct" />


== 低域ドライバー ==
== 低域ドライバー == <!--T:18-->


<!--T:19-->
低域にはJBL M115-8A 15インチドライバーを2基搭載する。<ref name="JBLProduct" />
低域にはJBL M115-8A 15インチドライバーを2基搭載する。<ref name="JBLProduct" />


<!--T:20-->
各ドライバーは64 mm(2.5インチ)径のエッジワウンド・リボン・ボイスコイルを備える。
各ドライバーは64 mm(2.5インチ)径のエッジワウンド・リボン・ボイスコイルを備える。


<!--T:21-->
JBLは、このボイスコイル構造について、丸線を使用した設計と比較してボイスコイルギャップ内の導体断面積を増やし、効率とパワーハンドリングを高める設計として説明している。<ref name="JBLProduct" />
JBLは、このボイスコイル構造について、丸線を使用した設計と比較してボイスコイルギャップ内の導体断面積を増やし、効率とパワーハンドリングを高める設計として説明している。<ref name="JBLProduct" />


<!--T:22-->
デュアル15インチ構成は、ライブPAや音楽再生用途で高い低域出力を確保するために利用できる。
デュアル15インチ構成は、ライブPAや音楽再生用途で高い低域出力を確保するために利用できる。


== 高域ドライバー ==
== 高域ドライバー == <!--T:23-->


<!--T:24-->
高域にはJBL 2414H-Cコンプレッションドライバーを搭載する。<ref name="JBLProduct" />
高域にはJBL 2414H-Cコンプレッションドライバーを搭載する。<ref name="JBLProduct" />


<!--T:25-->
主な構成は、
主な構成は、


<!--T:26-->
<pre>
<pre>
1" Exit Compression Driver
1" Exit Compression Driver
Line 67: Line 89:
</pre>
</pre>


<!--T:27-->
である。
である。


<!--T:28-->
高域ドライバーはJBLのProgressive Transition™ Waveguideへ接続される。
高域ドライバーはJBLのProgressive Transition™ Waveguideへ接続される。


<!--T:29-->
公称指向角は、
公称指向角は、


<!--T:30-->
<pre>
<pre>
Horizontal: 90°
Horizontal: 90°
Line 78: Line 104:
</pre>
</pre>


<!--T:31-->
である。<ref name="JBLProduct" />
である。<ref name="JBLProduct" />


<!--T:32-->
客席方向へ高域を広く放射しながら、垂直方向の拡散を抑えるPA向けの指向特性となっている。
客席方向へ高域を広く放射しながら、垂直方向の拡散を抑えるPA向けの指向特性となっている。


== クロスオーバー ==
== クロスオーバー == <!--T:33-->


<!--T:34-->
JRX225は内部パッシブクロスオーバーを搭載する。
JRX225は内部パッシブクロスオーバーを搭載する。


<!--T:35-->
クロスオーバー周波数は、
クロスオーバー周波数は、


<!--T:36-->
<pre>
<pre>
2.2 kHz
2.2 kHz
</pre>
</pre>


<!--T:37-->
である。<ref name="JBLProduct" />
である。<ref name="JBLProduct" />


<!--T:38-->
JBLはJRX225のクロスオーバーネットワークについて、クロスオーバー領域で周波数特性と各ドライバーの合成を整える設計を採用している。<ref name="JBLSpec" />
JBLはJRX225のクロスオーバーネットワークについて、クロスオーバー領域で周波数特性と各ドライバーの合成を整える設計を採用している。<ref name="JBLSpec" />


<!--T:39-->
また、高電圧コンデンサー、大型コアを持つインダクター、太い導体を使用し、高い入力電力に対応する構造となっている。<ref name="JBLSpec" />
また、高電圧コンデンサー、大型コアを持つインダクター、太い導体を使用し、高い入力電力に対応する構造となっている。<ref name="JBLSpec" />


== SonicGuard ==
== SonicGuard == <!--T:40-->


<!--T:41-->
JRX225にはJBLのSonicGuard™保護回路が搭載されている。<ref name="JBLProduct" />
JRX225にはJBLのSonicGuard™保護回路が搭載されている。<ref name="JBLProduct" />


<!--T:42-->
SonicGuardは高域ドライバーへ過大な電力が加わる状況で保護動作を行う。
SonicGuardは高域ドライバーへ過大な電力が加わる状況で保護動作を行う。


<!--T:43-->
JBLはSonicGuardについて、演奏を中断せずに高域ドライバーを過大入力から保護する仕組みとして説明している。<ref name="JBLSpec" />
JBLはSonicGuardについて、演奏を中断せずに高域ドライバーを過大入力から保護する仕組みとして説明している。<ref name="JBLSpec" />


<!--T:44-->
PAシステムでは、SonicGuardに加えて、パワーアンプ側の出力、ゲイン構造、リミッターなども含めてスピーカー保護を設計する。
PAシステムでは、SonicGuardに加えて、パワーアンプ側の出力、ゲイン構造、リミッターなども含めてスピーカー保護を設計する。


== 周波数特性 ==
== 周波数特性 == <!--T:45-->


<!--T:46-->
JRX225の公称周波数特性は次の通りである。<ref name="JBLProduct" /><ref name="JBLSpec" />
JRX225の公称周波数特性は次の通りである。<ref name="JBLProduct" /><ref name="JBLSpec" />


<!--T:47-->
{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
! 項目
! 項目
Line 123: Line 163:
|}
|}


<!--T:48-->
JBLの仕様書では、Half-Space(2π)条件とFull-Space(4π)条件について個別の周波数特性も示されている。<ref name="JBLSpec" />
JBLの仕様書では、Half-Space(2π)条件とFull-Space(4π)条件について個別の周波数特性も示されている。<ref name="JBLSpec" />


<!--T:49-->
2π条件では、
2π条件では、


<!--T:50-->
<pre>
<pre>
Frequency Range (-10 dB): 42 Hz – 18 kHz
Frequency Range (-10 dB): 42 Hz – 18 kHz
Line 132: Line 175:
</pre>
</pre>


<!--T:51-->
となる。
となる。


<!--T:52-->
4π条件では、
4π条件では、


<!--T:53-->
<pre>
<pre>
Frequency Range (-10 dB): 56 Hz – 18 kHz
Frequency Range (-10 dB): 56 Hz – 18 kHz
Line 141: Line 187:
</pre>
</pre>


<!--T:54-->
となる。
となる。


<!--T:55-->
設置環境によって低域レスポンスが変化するため、壁面、床面、ステージ、屋外などの条件を考慮してシステムを調整する。
設置環境によって低域レスポンスが変化するため、壁面、床面、ステージ、屋外などの条件を考慮してシステムを調整する。


== 感度と最大音圧 ==
== 感度と最大音圧 == <!--T:56-->


<!--T:57-->
JRX225の感度は、
JRX225の感度は、


<!--T:58-->
<pre>
<pre>
100 dB SPL
100 dB SPL
Line 154: Line 204:
</pre>
</pre>


<!--T:59-->
である。<ref name="JBLProduct" />
である。<ref name="JBLProduct" />


<!--T:60-->
最大音圧レベルは、
最大音圧レベルは、


<!--T:61-->
<pre>
<pre>
133 dB SPL @ 1 m
133 dB SPL @ 1 m
</pre>
</pre>


<!--T:62-->
とされる。<ref name="JBLProduct" />
とされる。<ref name="JBLProduct" />


<!--T:63-->
感度100 dBという値は、PA用パッシブスピーカーとして比較的高い能率を持つことを示す。
感度100 dBという値は、PA用パッシブスピーカーとして比較的高い能率を持つことを示す。


<!--T:64-->
実際の到達音圧は、アンプ出力、プログラム信号、スピーカー保護、配置、距離、室内音響などによって変化する。
実際の到達音圧は、アンプ出力、プログラム信号、スピーカー保護、配置、距離、室内音響などによって変化する。


== 許容入力 ==
== 許容入力 == <!--T:65-->


<!--T:66-->
JRX225の許容入力は次の通りである。<ref name="JBLProduct" /><ref name="JBLSpec" />
JRX225の許容入力は次の通りである。<ref name="JBLProduct" /><ref name="JBLSpec" />


<!--T:67-->
{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
! 項目
! 項目
Line 183: Line 241:
|}
|}


<!--T:68-->
JBLはJRX225に対して、
JBLはJRX225に対して、


<!--T:69-->
<pre>
<pre>
500 W – 1000 W into 4 Ω
500 W – 1000 W into 4 Ω
</pre>
</pre>


<!--T:70-->
のパワーアンプ出力を推奨している。<ref name="JBLProduct" />
のパワーアンプ出力を推奨している。<ref name="JBLProduct" />


<!--T:71-->
スピーカーとパワーアンプを組み合わせる際には、
スピーカーとパワーアンプを組み合わせる際には、


<!--T:72-->
* スピーカーの公称インピーダンス
* スピーカーの公称インピーダンス
* アンプの4 Ω時出力
* アンプの4 Ω時出力
Line 200: Line 263:
* 使用するスピーカーの台数
* 使用するスピーカーの台数


<!--T:73-->
などを合わせて確認する。
などを合わせて確認する。


== 公称インピーダンス ==
== 公称インピーダンス == <!--T:74-->


<!--T:75-->
JRX225の公称インピーダンスは4 Ωである。<ref name="JBLProduct" />
JRX225の公称インピーダンスは4 Ωである。<ref name="JBLProduct" />


<!--T:76-->
1台を1つのパワーアンプチャンネルへ接続する場合、アンプは4 Ω負荷に対応する必要がある。
1台を1つのパワーアンプチャンネルへ接続する場合、アンプは4 Ω負荷に対応する必要がある。


<!--T:77-->
同一アンプ出力へ複数のJRX225を並列接続する場合、合成インピーダンスは低下する。
同一アンプ出力へ複数のJRX225を並列接続する場合、合成インピーダンスは低下する。


<!--T:78-->
例えば、
例えば、


<!--T:79-->
<pre>
<pre>
4 Ω || 4 Ω = 2 Ω
4 Ω || 4 Ω = 2 Ω
</pre>
</pre>


<!--T:80-->
となる。
となる。


<!--T:81-->
複数台を同一チャンネルへ接続する際には、パワーアンプの最低負荷インピーダンスを確認する。
複数台を同一チャンネルへ接続する際には、パワーアンプの最低負荷インピーダンスを確認する。


== パワーアンプとの接続 ==
== パワーアンプとの接続 == <!--T:82-->


<!--T:83-->
JRX225はパッシブスピーカーであり、外部[[パワーアンプ]]を使用して駆動する。
JRX225はパッシブスピーカーであり、外部[[パワーアンプ]]を使用して駆動する。


<!--T:84-->
基本的な信号経路は、
基本的な信号経路は、


<!--T:85-->
<pre>
<pre>
Mixer
Mixer
Line 236: Line 310:
</pre>
</pre>


<!--T:86-->
となる。
となる。


<!--T:87-->
例えば[[Crown XLi 3500]]や[[Crown XTi2 6002]]のような業務用パワーアンプと組み合わせる場合には、
例えば[[Crown XLi 3500]]や[[Crown XTi2 6002]]のような業務用パワーアンプと組み合わせる場合には、


<!--T:88-->
* 4 Ω負荷時の定格出力
* 4 Ω負荷時の定格出力
* Stereo / Parallel / Bridge-Mono
* Stereo / Parallel / Bridge-Mono
Line 246: Line 323:
* リミッター設定
* リミッター設定


<!--T:89-->
などを確認する。
などを確認する。


== Bridge-Monoとの関係 ==
== Bridge-Monoとの関係 == <!--T:90-->


<!--T:91-->
JRX225の公称インピーダンスは4 Ωである。
JRX225の公称インピーダンスは4 Ωである。


<!--T:92-->
[[ブリッジモノモード]]で駆動する場合、使用するパワーアンプがBridge-Mono 4 Ω動作に対応しているかを確認する。
[[ブリッジモノモード]]で駆動する場合、使用するパワーアンプがBridge-Mono 4 Ω動作に対応しているかを確認する。


<!--T:93-->
Bridge-Monoでは2つのアンプチャンネルを組み合わせ、1つのスピーカー負荷を駆動する。
Bridge-Monoでは2つのアンプチャンネルを組み合わせ、1つのスピーカー負荷を駆動する。


<!--T:94-->
<pre>
<pre>
Amplifier CH1 ──┐
Amplifier CH1 ──┐
Line 262: Line 344:
</pre>
</pre>


<!--T:95-->
Bridge-Mono時にはアンプ出力が大きくなる場合があるため、JRX225の許容入力とアンプ出力の関係を確認し、必要に応じてリミッターを設定する。
Bridge-Mono時にはアンプ出力が大きくなる場合があるため、JRX225の許容入力とアンプ出力の関係を確認し、必要に応じてリミッターを設定する。


<!--T:96-->
speakONでBridge-Mono接続を行う場合には、アンプ側のピンアサインに適合した[[モノブリッジケーブル]]を使用することがある。
speakONでBridge-Mono接続を行う場合には、アンプ側のピンアサインに適合した[[モノブリッジケーブル]]を使用することがある。


== 入力コネクタ ==
== 入力コネクタ == <!--T:97-->


<!--T:98-->
JRX225は次の入力コネクタを備える。<ref name="JBLProduct" />
JRX225は次の入力コネクタを備える。<ref name="JBLProduct" />


<!--T:99-->
* Neutrik speakON NL4 ×1
* Neutrik speakON NL4 ×1
* 1/4インチTS Phone Jack ×1
* 1/4インチTS Phone Jack ×1


<!--T:100-->
2つの端子はパラレル接続されている。
2つの端子はパラレル接続されている。


<!--T:101-->
<pre>
<pre>
speakON
speakON
Line 283: Line 371:
</pre>
</pre>


<!--T:102-->
用途や使用するスピーカーケーブルに応じて、どちらかのコネクタを使用できる。
用途や使用するスピーカーケーブルに応じて、どちらかのコネクタを使用できる。


<!--T:103-->
PAシステムではロック機構を持つspeakONを使用すると、スピーカーケーブルを確実に固定しやすい。
PAシステムではロック機構を持つspeakONを使用すると、スピーカーケーブルを確実に固定しやすい。


== speakONのピンアサイン ==
== speakONのピンアサイン == <!--T:104-->


<!--T:105-->
JBLのJRX225仕様書にはspeakON入力の信号経路として、
JBLのJRX225仕様書にはspeakON入力の信号経路として、


<!--T:106-->
<pre>
<pre>
1+
1+
Line 296: Line 388:
</pre>
</pre>


<!--T:107-->
が示されている。<ref name="JBLSpec" />
が示されている。<ref name="JBLSpec" />


<!--T:108-->
通常の2芯スピーカー接続では、
通常の2芯スピーカー接続では、


<!--T:109-->
<pre>
<pre>
1+ → Speaker +
1+ → Speaker +
Line 305: Line 400:
</pre>
</pre>


<!--T:110-->
として使用する。
として使用する。


<!--T:111-->
JRX225の入力speakONはNL4であるため4極コネクタを使用できるが、通常のスピーカー入力で使用する主な接点は1+ / 1-である。
JRX225の入力speakONはNL4であるため4極コネクタを使用できるが、通常のスピーカー入力で使用する主な接点は1+ / 1-である。


<!--T:112-->
アンプ側で特殊なBridge-Mono出力配線を使用する場合には、アンプ側の出力ピンをJRX225側の1+ / 1-へ変換する専用ケーブルを構成できる。
アンプ側で特殊なBridge-Mono出力配線を使用する場合には、アンプ側の出力ピンをJRX225側の1+ / 1-へ変換する専用ケーブルを構成できる。


== 1/4インチTS入力 ==
== 1/4インチTS入力 == <!--T:113-->


<!--T:114-->
JRX225は1/4インチTSスピーカー入力も備える。
JRX225は1/4インチTSスピーカー入力も備える。


<!--T:115-->
この端子はラインレベル入力ではなく、パワーアンプのスピーカーレベル出力を接続するために使用する。
この端子はラインレベル入力ではなく、パワーアンプのスピーカーレベル出力を接続するために使用する。


<!--T:116-->
<pre>
<pre>
Tip  = Speaker +
Tip  = Speaker +
Line 322: Line 423:
</pre>
</pre>


<!--T:117-->
speakONと1/4インチTS入力はパラレル接続されるため、システム構成によってリンク接続にも利用できる。
speakONと1/4インチTS入力はパラレル接続されるため、システム構成によってリンク接続にも利用できる。


<!--T:118-->
高出力PAシステムでは、接点容量、ロック機構、誤抜去防止などの点からspeakONが便利な場合が多い。
高出力PAシステムでは、接点容量、ロック機構、誤抜去防止などの点からspeakONが便利な場合が多い。


== スピーカーケーブル ==
== スピーカーケーブル == <!--T:119-->


<!--T:120-->
JRX225とパワーアンプの間には十分な導体断面積を持つ[[スピーカーケーブル]]を使用する。
JRX225とパワーアンプの間には十分な導体断面積を持つ[[スピーカーケーブル]]を使用する。


<!--T:121-->
ケーブル選定では、
ケーブル選定では、


<!--T:122-->
* ケーブル長
* ケーブル長
* 導体断面積
* 導体断面積
Line 339: Line 445:
* コネクタ定格
* コネクタ定格


<!--T:123-->
を考慮する。
を考慮する。


<!--T:124-->
4 Ω負荷では8 Ω負荷より同じ出力電力に対して多くの電流が流れるため、長距離配線では導体断面積の影響が大きくなる。
4 Ω負荷では8 Ω負荷より同じ出力電力に対して多くの電流が流れるため、長距離配線では導体断面積の影響が大きくなる。


<!--T:125-->
14 AWG、12 AWGなどのスピーカーケーブルを、距離と必要出力に応じて選択できる。
14 AWG、12 AWGなどのスピーカーケーブルを、距離と必要出力に応じて選択できる。


== CVi-252との比較 ==
== CVi-252との比較 == <!--T:126-->


<!--T:127-->
[[Cerwin-Vega CVi-252]]とJRX225はいずれもデュアル15インチ構成の大型パッシブPAスピーカーである。
[[Cerwin-Vega CVi-252]]とJRX225はいずれもデュアル15インチ構成の大型パッシブPAスピーカーである。


<!--T:128-->
代表的な仕様を比較すると次のようになる。
代表的な仕様を比較すると次のようになる。


<!--T:129-->
{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
! 項目
! 項目
Line 385: Line 497:
|}
|}


<!--T:130-->
両モデルは同じシステム内でも使用できるが、周波数特性、指向性、感度、クロスオーバー設計などが異なる。
両モデルは同じシステム内でも使用できるが、周波数特性、指向性、感度、クロスオーバー設計などが異なる。


<!--T:131-->
同一の左右メインスピーカーとして使用する場合には、左右で異なる音響特性となるため、用途と配置を考慮する。
同一の左右メインスピーカーとして使用する場合には、左右で異なる音響特性となるため、用途と配置を考慮する。


== サブウーファーとの組み合わせ ==
== サブウーファーとの組み合わせ == <!--T:132-->


<!--T:133-->
JRX225はデュアル15インチ構成により比較的広い低域再生能力を持つ。
JRX225はデュアル15インチ構成により比較的広い低域再生能力を持つ。


<!--T:134-->
さらに深い低域や高い低域音圧を必要とする場合には、[[JBL JRX218S]]や他のサブウーファーと組み合わせることができる。
さらに深い低域や高い低域音圧を必要とする場合には、[[JBL JRX218S]]や他のサブウーファーと組み合わせることができる。


<!--T:135-->
例えば外部[[クロスオーバー]]を使用して、
例えば外部[[クロスオーバー]]を使用して、


<!--T:136-->
<pre>
<pre>
Mixer
Mixer
Line 414: Line 532:
</pre>
</pre>


<!--T:137-->
という構成を作ることができる。
という構成を作ることができる。


<!--T:138-->
異なるメーカーのサブウーファーを使用する場合にも、クロスオーバー周波数、極性、位相、ディレイ、感度を調整してシステムを構成する。
異なるメーカーのサブウーファーを使用する場合にも、クロスオーバー周波数、極性、位相、ディレイ、感度を調整してシステムを構成する。


== エンクロージャー ==
== エンクロージャー == <!--T:139-->


<!--T:140-->
JRX225のエンクロージャーは19 mm(3/4インチ)MDFで構成される。<ref name="JBLSpec" />
JRX225のエンクロージャーは19 mm(3/4インチ)MDFで構成される。<ref name="JBLSpec" />


<!--T:141-->
接着および機械的締結を組み合わせた構造を採用し、外装はブラックカーペット仕上げとなっている。
接着および機械的締結を組み合わせた構造を採用し、外装はブラックカーペット仕上げとなっている。


<!--T:142-->
前面には18 gaugeのパウダーコート・スチールグリルを備え、内部のドライバーを保護する。<ref name="JBLSpec" />
前面には18 gaugeのパウダーコート・スチールグリルを備え、内部のドライバーを保護する。<ref name="JBLSpec" />


<!--T:143-->
筐体にはオールスチール製のハンドルを備え、ポータブルPA用途での運搬を想定した構造となっている。
筐体にはオールスチール製のハンドルを備え、ポータブルPA用途での運搬を想定した構造となっている。


== 寸法と重量 ==
== 寸法と重量 == <!--T:144-->


<!--T:145-->
JRX225の主な外形寸法は次の通りである。<ref name="JBLProduct" />
JRX225の主な外形寸法は次の通りである。<ref name="JBLProduct" />


<!--T:146-->
{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
! 項目
! 項目
Line 449: Line 575:
|}
|}


<!--T:147-->
JBLの仕様書では奥行432 mmと記載される版もあり、製品ページでは426 mmが掲載されている。<ref name="JBLSpec" /><ref name="JBLProduct" />
JBLの仕様書では奥行432 mmと記載される版もあり、製品ページでは426 mmが掲載されている。<ref name="JBLSpec" /><ref name="JBLProduct" />


<!--T:148-->
運搬および設置時には約43 kgの重量を考慮する。
運搬および設置時には約43 kgの重量を考慮する。


== 主な仕様 ==
== 主な仕様 == <!--T:149-->


<!--T:150-->
{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
! 項目
! 項目
Line 526: Line 655:
|}
|}


<!--T:151-->
仕様値はJBL Professional公式製品ページおよび公式Specification Sheetに基づく。<ref name="JBLProduct" /><ref name="JBLSpec" />
仕様値はJBL Professional公式製品ページおよび公式Specification Sheetに基づく。<ref name="JBLProduct" /><ref name="JBLSpec" />


== JRX200 Series ==
== JRX200 Series == <!--T:152-->


<!--T:153-->
JRX200 SeriesはJBL ProfessionalのポータブルPAスピーカーシリーズである。
JRX200 SeriesはJBL ProfessionalのポータブルPAスピーカーシリーズである。


<!--T:154-->
代表的なラインアップは次の通りである。<ref name="JRXSeries" />
代表的なラインアップは次の通りである。<ref name="JRXSeries" />


<!--T:155-->
{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
! モデル
! モデル
Line 551: Line 684:
|}
|}


<!--T:156-->
シリーズ全体でライブサウンド、音楽再生、ポータブルPAなどの用途を想定している。
シリーズ全体でライブサウンド、音楽再生、ポータブルPAなどの用途を想定している。


== PAシステムでの使用例 ==
== PAシステムでの使用例 == <!--T:157-->


<!--T:158-->
JRX225は外部パワーアンプを使用するPAシステムへ組み込むことができる。
JRX225は外部パワーアンプを使用するPAシステムへ組み込むことができる。


<!--T:159-->
例えば、
例えば、


<!--T:160-->
<pre>
<pre>
Microphones / Instruments
Microphones / Instruments
Line 573: Line 710:
</pre>
</pre>


<!--T:161-->
という構成を作ることができる。
という構成を作ることができる。


<!--T:162-->
複数のJRX225やサブウーファーを使用する場合には、アンプ負荷、スピーカーインピーダンス、クロスオーバー設定、ケーブル長などを含めてシステムを設計する。
複数のJRX225やサブウーファーを使用する場合には、アンプ負荷、スピーカーインピーダンス、クロスオーバー設定、ケーブル長などを含めてシステムを設計する。


== 脚注 ==
== 脚注 == <!--T:163-->


<!--T:164-->
<references />
<references />


== 外部リンク ==
== 外部リンク == <!--T:165-->


<!--T:166-->
* [https://jblpro.com/ja/products/jrx225 JBL Professional - JRX225]
* [https://jblpro.com/ja/products/jrx225 JBL Professional - JRX225]
* [https://jblpro.com/en-US/site_elements/jrx225-spec-sheet JBL Professional - JRX225 Specification Sheet]
* [https://jblpro.com/en-US/site_elements/jrx225-spec-sheet JBL Professional - JRX225 Specification Sheet]
Line 588: Line 729:
* [https://www.jbl.com/JRX225.html JBL - JRX225]
* [https://www.jbl.com/JRX225.html JBL - JRX225]


== 関連項目 ==
== 関連項目 == <!--T:167-->


<!--T:168-->
* [[Cerwin-Vega CVi-252]]
* [[Cerwin-Vega CVi-252]]
* [[Cerwin-Vega CVi-118S]]
* [[Cerwin-Vega CVi-118S]]
Line 607: Line 749:
* [[モノブリッジケーブル]]
* [[モノブリッジケーブル]]


<!--T:169-->
[[Category:JBL]]
[[Category:JBL]]
[[Category:パッシブスピーカー]]
[[Category:パッシブスピーカー]]

Latest revision as of 04:40, 26 September 2026

JBL JRX225(ジェイビーエル JRX225)は、JBL Professionalが展開するJRX200 Seriesのデュアル15インチ2ウェイ・パッシブPAスピーカーである。

2基の15インチ低域ドライバーと1インチ・スロートのコンプレッションドライバーを組み合わせた2ウェイ構成を採用し、ライブ音楽、音源再生、PAシステムなどで使用される。[1]

公称インピーダンスは4 Ω、連続許容入力は500 W、Peakは2000 W、感度は100 dB SPL(1 W / 1 m)、最大音圧レベルは133 dB SPLである。[1]

概要

JRX225は、JBL ProfessionalのJRX200 Seriesに属するデュアル15インチ構成のパッシブPAスピーカーである。

JRX200 Seriesには、

が用意される。[2]

JBLはJRX225を、ライブ音楽パフォーマンスおよび音楽再生用途向けのポータブル・デュアル15インチ2ウェイスピーカーとして位置付けている。[3]

デュアル15インチ構成により、サブウーファーを追加せずに低域の出力と再生帯域を拡張したい用途にも適する。

システム構成

JRX225は2ウェイ構成を採用する。

低域には2基の15インチJBL M115-8Aドライバーを使用し、高域にはJBL 2414H-Cコンプレッションドライバーを搭載する。[3]

概念的には、

Input
  ↓
Internal Crossover
  ├─ Low → 15" LF Driver ×2
  └─ High → Compression Driver

という構成となる。

内部クロスオーバー周波数は2.2 kHzである。[1]

低域ドライバー

低域にはJBL M115-8A 15インチドライバーを2基搭載する。[1]

各ドライバーは64 mm(2.5インチ)径のエッジワウンド・リボン・ボイスコイルを備える。

JBLは、このボイスコイル構造について、丸線を使用した設計と比較してボイスコイルギャップ内の導体断面積を増やし、効率とパワーハンドリングを高める設計として説明している。[1]

デュアル15インチ構成は、ライブPAや音楽再生用途で高い低域出力を確保するために利用できる。

高域ドライバー

高域にはJBL 2414H-Cコンプレッションドライバーを搭載する。[1]

主な構成は、

1" Exit Compression Driver
25 mm Polymer Diaphragm
Progressive Transition Waveguide

である。

高域ドライバーはJBLのProgressive Transition™ Waveguideへ接続される。

公称指向角は、

Horizontal: 90°
Vertical:   50°

である。[1]

客席方向へ高域を広く放射しながら、垂直方向の拡散を抑えるPA向けの指向特性となっている。

クロスオーバー

JRX225は内部パッシブクロスオーバーを搭載する。

クロスオーバー周波数は、

2.2 kHz

である。[1]

JBLはJRX225のクロスオーバーネットワークについて、クロスオーバー領域で周波数特性と各ドライバーの合成を整える設計を採用している。[3]

また、高電圧コンデンサー、大型コアを持つインダクター、太い導体を使用し、高い入力電力に対応する構造となっている。[3]

SonicGuard

JRX225にはJBLのSonicGuard™保護回路が搭載されている。[1]

SonicGuardは高域ドライバーへ過大な電力が加わる状況で保護動作を行う。

JBLはSonicGuardについて、演奏を中断せずに高域ドライバーを過大入力から保護する仕組みとして説明している。[3]

PAシステムでは、SonicGuardに加えて、パワーアンプ側の出力、ゲイン構造、リミッターなども含めてスピーカー保護を設計する。

周波数特性

JRX225の公称周波数特性は次の通りである。[1][3]

項目 仕様
Frequency Range (-10 dB) 42 Hz – 18 kHz
Frequency Response (±3 dB) 62 Hz – 13 kHz

JBLの仕様書では、Half-Space(2π)条件とFull-Space(4π)条件について個別の周波数特性も示されている。[3]

2π条件では、

Frequency Range (-10 dB): 42 Hz – 18 kHz
Frequency Response (±3 dB): 62 Hz – 13 kHz

となる。

4π条件では、

Frequency Range (-10 dB): 56 Hz – 18 kHz
Frequency Response (±3 dB): 83 Hz – 13 kHz

となる。

設置環境によって低域レスポンスが変化するため、壁面、床面、ステージ、屋外などの条件を考慮してシステムを調整する。

感度と最大音圧

JRX225の感度は、

100 dB SPL
1 W / 1 m

である。[1]

最大音圧レベルは、

133 dB SPL @ 1 m

とされる。[1]

感度100 dBという値は、PA用パッシブスピーカーとして比較的高い能率を持つことを示す。

実際の到達音圧は、アンプ出力、プログラム信号、スピーカー保護、配置、距離、室内音響などによって変化する。

許容入力

JRX225の許容入力は次の通りである。[1][3]

項目 仕様
Continuous Power Capacity 500 W
Peak Power Capacity 2000 W

JBLはJRX225に対して、

500 W – 1000 W into 4 Ω

のパワーアンプ出力を推奨している。[1]

スピーカーとパワーアンプを組み合わせる際には、

  • スピーカーの公称インピーダンス
  • アンプの4 Ω時出力
  • 使用するアンプの動作モード
  • 信号のクレストファクター
  • リミッター設定
  • 使用するスピーカーの台数

などを合わせて確認する。

公称インピーダンス

JRX225の公称インピーダンスは4 Ωである。[1]

1台を1つのパワーアンプチャンネルへ接続する場合、アンプは4 Ω負荷に対応する必要がある。

同一アンプ出力へ複数のJRX225を並列接続する場合、合成インピーダンスは低下する。

例えば、

4 Ω || 4 Ω = 2 Ω

となる。

複数台を同一チャンネルへ接続する際には、パワーアンプの最低負荷インピーダンスを確認する。

パワーアンプとの接続

JRX225はパッシブスピーカーであり、外部パワーアンプを使用して駆動する。

基本的な信号経路は、

Mixer
  ↓
Crossover / Speaker Processor
  ↓
Power Amplifier
  ↓
JBL JRX225

となる。

例えばCrown XLi 3500やCrown XTi2 6002のような業務用パワーアンプと組み合わせる場合には、

  • 4 Ω負荷時の定格出力
  • Stereo / Parallel / Bridge-Mono
  • JRX225の500 W Continuous
  • JBL推奨アンプ出力 500–1000 W @ 4 Ω
  • リミッター設定

などを確認する。

Bridge-Monoとの関係

JRX225の公称インピーダンスは4 Ωである。

ブリッジモノモードで駆動する場合、使用するパワーアンプがBridge-Mono 4 Ω動作に対応しているかを確認する。

Bridge-Monoでは2つのアンプチャンネルを組み合わせ、1つのスピーカー負荷を駆動する。

Amplifier CH1 ──┐
                ├── JRX225
Amplifier CH2 ──┘

Bridge-Mono時にはアンプ出力が大きくなる場合があるため、JRX225の許容入力とアンプ出力の関係を確認し、必要に応じてリミッターを設定する。

speakONでBridge-Mono接続を行う場合には、アンプ側のピンアサインに適合したモノブリッジケーブルを使用することがある。

入力コネクタ

JRX225は次の入力コネクタを備える。[1]

  • Neutrik speakON NL4 ×1
  • 1/4インチTS Phone Jack ×1

2つの端子はパラレル接続されている。

speakON
   │
   ├── Internal Crossover
   │
1/4" TS

用途や使用するスピーカーケーブルに応じて、どちらかのコネクタを使用できる。

PAシステムではロック機構を持つspeakONを使用すると、スピーカーケーブルを確実に固定しやすい。

speakONのピンアサイン

JBLのJRX225仕様書にはspeakON入力の信号経路として、

1+
1-

が示されている。[3]

通常の2芯スピーカー接続では、

1+ → Speaker +
1- → Speaker -

として使用する。

JRX225の入力speakONはNL4であるため4極コネクタを使用できるが、通常のスピーカー入力で使用する主な接点は1+ / 1-である。

アンプ側で特殊なBridge-Mono出力配線を使用する場合には、アンプ側の出力ピンをJRX225側の1+ / 1-へ変換する専用ケーブルを構成できる。

1/4インチTS入力

JRX225は1/4インチTSスピーカー入力も備える。

この端子はラインレベル入力ではなく、パワーアンプのスピーカーレベル出力を接続するために使用する。

Tip   = Speaker +
Sleeve = Speaker -

speakONと1/4インチTS入力はパラレル接続されるため、システム構成によってリンク接続にも利用できる。

高出力PAシステムでは、接点容量、ロック機構、誤抜去防止などの点からspeakONが便利な場合が多い。

スピーカーケーブル

JRX225とパワーアンプの間には十分な導体断面積を持つスピーカーケーブルを使用する。

ケーブル選定では、

  • ケーブル長
  • 導体断面積
  • JRX225の4 Ωインピーダンス
  • パワーアンプ出力
  • 許容できる電圧降下
  • コネクタ定格

を考慮する。

4 Ω負荷では8 Ω負荷より同じ出力電力に対して多くの電流が流れるため、長距離配線では導体断面積の影響が大きくなる。

14 AWG、12 AWGなどのスピーカーケーブルを、距離と必要出力に応じて選択できる。

CVi-252との比較

Cerwin-Vega CVi-252とJRX225はいずれもデュアル15インチ構成の大型パッシブPAスピーカーである。

代表的な仕様を比較すると次のようになる。

項目 JBL JRX225 Cerwin-Vega CVi-252
構成 Dual 15" 2-Way Dual 15" Quasi 3-Way
公称インピーダンス 4 Ω 4 Ω
Continuous / RMS 500 W 500 W
Peak 2000 W 2000 W
感度 100 dB 99 dB
最大音圧 133 dB SPL 132 dB SPL
公称指向角 90° × 50° 80° × 50°

両モデルは同じシステム内でも使用できるが、周波数特性、指向性、感度、クロスオーバー設計などが異なる。

同一の左右メインスピーカーとして使用する場合には、左右で異なる音響特性となるため、用途と配置を考慮する。

サブウーファーとの組み合わせ

JRX225はデュアル15インチ構成により比較的広い低域再生能力を持つ。

さらに深い低域や高い低域音圧を必要とする場合には、JBL JRX218Sや他のサブウーファーと組み合わせることができる。

例えば外部クロスオーバーを使用して、

Mixer
  ↓
Crossover
  ├─ HIGH
  │    ↓
  │  Amplifier
  │    ↓
  │  JRX225
  │
  └─ LOW
       ↓
     Amplifier
       ↓
     Subwoofer

という構成を作ることができる。

異なるメーカーのサブウーファーを使用する場合にも、クロスオーバー周波数、極性、位相、ディレイ、感度を調整してシステムを構成する。

エンクロージャー

JRX225のエンクロージャーは19 mm(3/4インチ)MDFで構成される。[3]

接着および機械的締結を組み合わせた構造を採用し、外装はブラックカーペット仕上げとなっている。

前面には18 gaugeのパウダーコート・スチールグリルを備え、内部のドライバーを保護する。[3]

筐体にはオールスチール製のハンドルを備え、ポータブルPA用途での運搬を想定した構造となっている。

寸法と重量

JRX225の主な外形寸法は次の通りである。[1]

項目 仕様
高さ 1092 mm / 43 in
幅 464 mm / 18.3 in
奥行 426 mm / 16.8 in
重量 42.6 kg / 94 lb

JBLの仕様書では奥行432 mmと記載される版もあり、製品ページでは426 mmが掲載されている。[3][1]

運搬および設置時には約43 kgの重量を考慮する。

主な仕様

項目 JBL JRX225
製品種別 パッシブPAスピーカー
System Type Dual 15" 2-Way
LF Driver JBL M115-8A ×2
LF Voice Coil 64 mm / 2.5 in
HF Driver JBL 2414H-C Compression Driver
HF Exit 1 in
Nominal Dispersion 90° H × 50° V
Crossover Frequency 2.2 kHz
Frequency Range (-10 dB) 42 Hz – 18 kHz
Frequency Response (±3 dB) 62 Hz – 13 kHz
Nominal Impedance 4 Ω
Sensitivity 100 dB SPL(1 W / 1 m)
Maximum SPL 133 dB SPL
Continuous Power Capacity 500 W
Peak Power Capacity 2000 W
Recommended Amplifier Power 500–1000 W @ 4 Ω
Inputs Neutrik speakON NL4 ×1、1/4" TS ×1
Enclosure 19 mm MDF
Finish Black Carpet
Grille 18-gauge powder-coated steel
Dimensions 1092 × 464 × 426 mm
Weight 42.6 kg

仕様値はJBL Professional公式製品ページおよび公式Specification Sheetに基づく。[1][3]

JRX200 Series

JRX200 SeriesはJBL ProfessionalのポータブルPAスピーカーシリーズである。

代表的なラインアップは次の通りである。[2]

モデル 構成
JBL JRX212 12インチ2ウェイ・ステージモニター
JBL JRX215 15インチ2ウェイ・フルレンジ
JBL JRX225 Dual 15インチ2ウェイ・フルレンジ
JBL JRX218S 18インチ・サブウーファー

シリーズ全体でライブサウンド、音楽再生、ポータブルPAなどの用途を想定している。

PAシステムでの使用例

JRX225は外部パワーアンプを使用するPAシステムへ組み込むことができる。

例えば、

Microphones / Instruments
          ↓
        Mixer
          ↓
       [[dbx 234xs]]
          ↓
   [[Crown XLi 3500]]
          ↓
     speakON Cable
          ↓
       JBL JRX225

という構成を作ることができる。

複数のJRX225やサブウーファーを使用する場合には、アンプ負荷、スピーカーインピーダンス、クロスオーバー設定、ケーブル長などを含めてシステムを設計する。

脚注

外部リンク

関連項目