休符

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休符(きゅうふ、英: rest)は、音楽記譜法において、一定時間の無音を示す記号である。休符は通常、対応する音符と同じ相対的な音価を持ち、拍・拍子・小節の中で、どの時間範囲に発音がないかを示す。

休符は単に「音を出さない」という意味だけでなく、拍節の構造、フレーズの切れ目、シンコペーション、声部間の空白などを視覚的に示す重要な記譜要素でもある。

基本的な休符

現代の一般的な音価系列では、代表的に次の休符が用いられる。

2分休符以下は、基本的に対応する音符と同じ固定的な相対音価を持つ。

たとえば4分休符1個は4分音符1個と同じ時間長、8分休符1個は8分音符1個と同じ時間長を表す。

全休符

全休符は他の休符より少し特殊である。

通常、単独の全休符は1小節全体の休止を示すために用いられる。この場合、その実際の長さは拍子記号によって決まり、3/4拍子なら4分音符3個分、5/4拍子なら4分音符5個分の休止となる。

一方、長い拍子の途中などでは、例外的に全音符と同じ固定的な相対音価、すなわち4分音符4個分の休止として用いられることもある。

このため、全休符は記号の形だけでなく、小節・拍子・配置の文脈を含めて読む必要がある。

付点休符

休符にも付点を付けることができ、元の音価にその半分を加えた長さを示す。

代表例には、

がある。

ただし、付点休符は理論上同じ音価を持つからといって、どこでも自由に置き換えられるわけではない。休符の記譜では、拍や拍節の境界が読み取りやすいことが特に重視される。

たとえば付点4分休符は複合拍子で1拍分の休止を直接示す場合に有効である一方、単純拍子では複数の休符へ分けた方が拍節を読みやすい場合がある。

休符と拍節

休符の選択では、合計音価が正しいだけでなく、拍節構造が視覚的に分かることが重要である。

たとえば1拍の途中から休止が始まる場合、長い休符1個でまとめるより、8分休符や16分休符などを組み合わせて拍の位置を見せる方が適切なことがある。

これはシンコペーションの記譜でも重要で、本来強く感じられる拍を休符にすることで、リズム上のずれやアクセント構造を表現できる。

休符にタイは使わない

タイは、同じ音高の音符同士を結び、音価を加算して一つの持続音として扱う記号である。

休符には音高も再発音もないため、通常、休符同士をタイで結ぶことはしない。長い休止を拍節に合わせて分割する場合は、それぞれの休符をそのまま連続して記譜する。

複数小節の休止

複数の小節にわたって連続して休む場合には、複数小節休符(multi-measure rest)が用いられることがある。

これは特にオーケストラや吹奏楽、セッション譜など、あるパートが長時間演奏しない譜面で有用である。複数小節休符は、通常、休止する小節数を数字で示す。

休符と音符

休符は、音符と対になる音価体系を持つ一方、発音を指示しない点で機能が異なる。

用語体系によっては休符を広義の音符類に含めて扱うこともあるが、通常の説明では、発音を示す音符と無音を示す休符を分けて扱う。

コンピュータ上の表現

MusicXMLでは、休符も <note> 要素の内部に <rest> を置くことで表現される。

また、全小節休符は <rest measure="yes"/> として、小節全体の休止であることを明示できる。

この構造は、音符と休符が共通の時間軸上のイベントとして扱われながら、発音の有無を区別して記録されることを示している。

関連項目

参考資料